蜻蛉と蟷螂

トンボを中心に、季節の昆虫を撮ります。

オオキトンボ(2021年10月)

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OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mmF5.0-6.3 IS

薄いオレンジ色の翅が特徴的な、赤くならない赤トンボ。

赤トンボの仲間ではいちばん薄い色をしていて、成熟しても赤くなりません。

環境省レッドリストでは絶滅危惧種ⅠB類に指定されており、国内での生息地は極限されている希少なトンボです。

平野部にある、遠浅で透明度が高い池沼に生息しています。池や周辺の植生が豊かで、林が隣接するような環境を好みます。

現在本種を観察することが出来る場所は限られており、東日本では北海道と青森県のごく一部、西日本では瀬戸内海を取り巻く地域に局所的に生息地が残されてるに過ぎません。

現存する生息地でもため池の管理放棄やソーラー発電施設の開発などが進んでおり、未来は明るくありません。

曇りの日や、日陰で見ると一見褐色で地味なトンボですが、日光が当たると明るいオレンジ色に透けて非常に美しいトンボです。

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OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mmF5.0-6.3 IS