OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
4月。
北海道の釧路湿原に春が来ました。
キタサンショウウオは国内では北海道の釧路湿原にのみ生息しているサンショウウオ。
日本に生息するサンショウウオの仲間は早春〜春の雪解けの季節に繁殖を行う種類が多いですが、キタサンショウウオも春の訪れと共に繁殖を行います。
OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
なんといってもその青く輝く卵嚢が印象的で、その美しさから"湿原のサファイア"と呼ばれています。
繁殖活動は主に夜間に行われるため、産みたての卵嚢の青い輝きは、暗闇の中より一層幻想的に見えます。
繁殖地となる湧水湿地には多数のキタサンショウウオが集まりますが、そのほとんどがオスです。
メスは枯れ草の下などに身を潜めており、産卵の瞬間にだけ姿を表します。
オスたちは条件のいい産卵場所に集まり、メスを待ちます。
いい産卵場所をめぐってオス同士が争う姿も観察できます。
OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
そんなキタサンショウウオの国内唯一の生息地である釧路湿原周辺では、近年メガソーラーの開発が急速に進んでおり、開発によって既に埋め立てられてしまった生息地もあります。
生息地そのものの埋め立てはもちろん、土地の掘削によって湧水が涸れてしまったり、廃水によって湿地が汚染されてしまうとキタサンショウウオは生息出来なくなります。
最近のSDGsの流れなどから、各地で再生可能エネルギー関連の開発が進んでいますが、その開発によってさまざまな野生生物の生息地が失われています。
本当のエコとは、持続可能性とは何なのか、もう一度考え直してほしいですね。