蜻蛉と蟷螂

トンボを中心に、季節の昆虫を撮ります。

オオイチモンジシマゲンゴロウ(2021年11月)

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OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

黒地に金の紋様が美しい、幻の水生昆虫。

オオイチモンジシマゲンゴロウは山の中の湧水の水溜まりや、浅い流れなど、他の大型水生昆虫が見られないような特殊な環境を好むゲンゴロウの一種です。

かつては沖縄県に生息する個体群はリュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ、本州に生息している個体群はホンシュウオオイチモンジシマゲンゴロウとして別種として扱われていましたが、現在では統一されて一種となった経緯があります。

沖縄の個体群と本州の個体群は体長や鞘翅の模様などに違いがあるため、愛好家の間では現在も別物扱いされています。

本州の個体群は東北地方や関東地方、近畿地方に局所的に分布していますが、一時的な水場を転々とするその生態も相まって採集は難しく、つかみどころのない昆虫です。

現在法的な採集規制がない中型以上のゲンゴロウの中ではいちばん採集が難しい種かもしれません。

他のシマゲンゴロウ属の種同様、鞘翅には黒地に黄褐色の模様が現れる美しいゲンゴロウです。

他の中型ゲンゴロウよりやや大型なのも人気の理由かもしれません。

写真は東北地方産のオスになります。