蜻蛉と蟷螂

トンボを中心に、季節の昆虫を撮ります。

エゾゲンゴロウモドキ(2021年11月)

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OM-D EM-1 MarkⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

東北地方の一部と北海道に局所的に分布している大型のゲンゴロウの仲間です。

体長20mmを超える大型のゲンゴロウは、主に南半球を中心に分布している南方系のゲンゴロウ属(Cybister)と、主に北半球を中心に分布している北方系のゲンゴロウモドキ属(Dytiscus)の2系統に分かれています。

日本に生息しているゲンゴロウモドキ属の種は3種知られていて、そのうち北日本に分布している2種はたいへんよく似ています。

一方のゲンゴロウモドキは北海道に広く分布しているのに対し、もう一方のエゾゲンゴロウモドキは分布が局所的で、出会うのが難しい種です。

森の中にあるような、落ち葉が堆積した、水の澄んだ暗い池に棲むその姿は非常に美しく、愛好家の間でも人気の高い種です。

ゲンゴロウの仲間は光の当たり方や見る角度によって色を変えるので、写真を撮るときは全体の雰囲気と色の出方を合わせるのがなかなか難しかったりします。

今回の写真では全体的に秋っぽい雰囲気になるように目指してみました。

鞘翅の溝が金属細工のような質感で非常に美しいです。