蜻蛉と蟷螂

トンボを中心に、季節の昆虫を撮ります。

出遅れ(2023年4月)

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OM SYSTEM OM-1+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

ムラサキケマンの花とツマキチョウ。

今年は季節のあゆみが早く、ツマキチョウの季節も例年より早まる可能性は考えていましたが、なんと私の予想よりもさらに早かったようです。

私が観察している地域のツマキチョウは雪が少ない年なら4月10日ごろに姿を見せ始め、ちょうど花期を迎えるカキドオシでの吸蜜を観察できます。

去年は雪が多く、4月16日までその姿を確認することができなかったため、ギフチョウ同様、年によって大幅に発生時期が変わるということがわかりました。

さて、今年はというと、4月11日に訪れてみたところ、なんとカキドオシの花が見当たりません。

よくよく探してみると、生い茂ったカラスノエンドウヨモギの中にまだ咲き残っているものがありましたが、盛期は過ぎてしまったようです。

ツマキチョウはというと、元々個体数が多い場所ではないのですが、2頭ほどしか飛んでおらず、いつもなら吸蜜するカキドオシも茂みのせいで目に入らないのか素通り。

たまたま風に流された個体が林縁の日陰に咲いたムラサキケマンで吸蜜してくれたのでなんとか撮影することができましたが、その一回のみ。

スプリング・エフェメラルと呼ばれる生き物たちは、その発生時期を読み違えるとなかなか出会うことができない、限定的な存在であることを痛感しました。